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お邪魔したお宅の玄関先にクチナシの木があって、とても良い香りがしていた。ところが、花が無残にも食われている。 |
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よく見ると、花の付け根に幼虫。これはオオスカシバという蛾(が)の幼虫。
昆虫は幼虫時代に食べる植物が決まっているものが多いが、オオスカシバはくちなしだけを食べる。
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他の枝にもいた。体の色が木の枝や葉の色にそっくりで、見つけにくい。
この家の主は、アオムシケムシが苦手とか。そこで、枝ごといただいて、仲間へのお土産に。
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幼虫のずんぐりむっくりの端、角が出ている端、どちらが頭?
正解は左の、ずんぐりむっくりが頭。右端の角があるほうがお尻。
鳥などにみつかっても、目立つお尻をつつかれるほうが生き延びる確立が高いからだとか。
(ここからは、幼虫を飼って羽化させた仲間の写真。)
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蛹(さなぎ)になる頃になると体色が変わるものもいる。
これは茶色くなってきたもの。
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幼虫は葉をつづり合わせ、蛹になる準備に入った。
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脱皮した直後に蛹になるらしい。
つづり合わせた葉を開いてみると、蛹の横に、抜け殻があった。
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その後、二週間ほどして羽化。羽化直後は羽には白い鱗粉(りんぷん)がついている。 |
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羽が固まり、飛べるようになると、飛び立つ前に体を振るわすのだそうだ。
そうすると、白い鱗粉が落ち、羽は透明になる。
羽が透けているから、「大透かし羽」 これが名前の由来。
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前面からみたところ。なかなかりりしい顔をしている。
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オオスカシバは蛾(が)だからもちろん刺さない。
先日、オオスカシバが飛んでくると、そばにいた人が身を引いた。「蜂かと思った」とのこと。
羽が透明なのは、そういう効果(蜂と思わせる)があったのかと、納得した次第。
(写真と情報提供:土田)
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